2025年度の共通テストの変更点

2025年度(令和7年度)大学入学共通テストから新学習指導要領に対応した試験となります。
それに向けて今までの共通テストからの変更点をまとめました。
また浪人生向けの配慮(経過措置科目の出題)についても確認しましょう。

国語

言葉による記録,要約,説明,論述,話合い等の言語活動を重視し,多様な資質・能力を問うことができるよう,大問を 1 つ追加。配点は近代以降の文章が3問 110 点,古典が2問90 点(古文・漢文各 45 点)。試験時間(90 分)との関係に留意しつつ,それぞれの題材の意義や特質を一層生かした出題となるよう工夫する。

出典:https://www.dnc.ac.jp/albums/abm.php?d=33&f=abm00003176.pdf

新しい大問では複数の文章や図グラフを基に、レポートの内容や構成を考える設定の問題が出題されるようです。

現行

試験時間
80分
  題材 配点
第1問 近代以降の文章 50
第2問 50
第3問 古典(古文) 50
第4問 古典(漢文) 50

2025年度以降(試作問題)

試験時間
90分
大問 題材 配点
第1問 近代以降の文章 45
第2問 45
第3問 20
第4問 古典(古文) 45
第5問 古典(漢文) 45

社会

現行   2025年度以降
地理A 地理総合,地理探究
地理B
日本史A 歴史総合,日本史探究
日本史B
世界史A 歴史総合,世界史探究
世界史B
倫理 公共,倫理
政治・経済 公共,政治・経済
地理総合,歴史総合,公共

指導要領の変更に伴い科目名などが変更されます。また各分野から二分野選択する(各50点)『地理総合,歴史総合,公共』が追加されます。

二科目回答する場合、同一名称を含む科目を選択することはできません。

数学

『数学Ⅰ,数学 A』の「データの分析(外れ値,仮説検定の考え方など)」や「場合の数と確率(期待値など)」,『数学Ⅱ,数学B,数学C』の「統計的な推測(仮説検定の方法など)」や「平面上の曲線と複素数平面」など,新たに出題範囲となる

出典:https://www.dnc.ac.jp/albums/abm.php?d=33&f=abm00003176.pdf
  • 数学①

現行

科目名試験時間
数学Ⅰ,数学A70分
  題材 配点
第1問 数と式・図形と計量 など 30
第2問

2次関数 など、データの分析

30
2問選択 第3問 場合の数と確率 20
第4問 整数の性質 20
第5問 図形の性質 20

2025年度以降(試作問題)

科目名試験時間
数学Ⅰ,数学A70分
大問 題材 配点
第1問 数と式・図形と計量 など 30
第2問 2次関数 など、データの分析 30
第3問 場合の数と確率 20
第4問 図形の性質 20

・「数学A」については,図形の性質,場合の数と確率の2項目に対応した出題とし,全てを解答する。

出典:https://www.dnc.ac.jp/albums/abm.php?d=33&f=abm00003219.pdf

『整数の性質』の選択問題は出題されなくなるようです。

  • 数学②

現行

科目名 試験時間
数学Ⅱ,数学B 60分
  題材 配点
第1問 三角関数・指数関数・対数関数・図形と方程式 など 30
第2問

微分法・積分法

30
2問選択 第3問 確率分布と統計的な推測 20
第4問 数列 20
第5問 ベクトル 20

2025年度以降(試作問題)

科目名 試験時間
数学Ⅱ,数学B,数学C 70分
  題材 配点
第1問 三角関数・指数関数・対数関数・図形と方程式 など 15
第2問

三角関数・指数関数・対数関数・図形と方程式 など

15
第3問

微分法・積分法

22
3問選択 第4問 数列 16
第5問 統計的な推測 16
第6問 ベクトル 16
第7問 平面上の曲線と複素数平面 16

・「数学B」及び「数学C」については,数列(数学B),統計的な推測(数学B),ベクトル(数学C)及び平面上の曲線と複素数平面(数学C)の4項目に対応した出題とし,4項目のうち3項目の内容の問題を選択解答する。

出典:https://www.dnc.ac.jp/albums/abm.php?d=33&f=abm00003219.pdf

旧課程では数Ⅲ範囲の『平面上の曲線と複素数平面』が出題されます。

理科・外国語

特に変更なし

情報

現行

科目名試験時間配点

2025年度以降(試作問題)

科目名試験時間配点
情報Ⅰ60分100点満点

浪人生向けの配慮(経過措置科目の出題)

浪人生(現行の教育課程を履修した入学志願者)に対しては、経過措置科目を出題する事になっています。実施される科目は以下の通りです。

教科 経過措置科目 試験時間
地理歴史 『旧世界史A』、『旧世界史B』、
『旧日本史A』、『旧日本史B』、
『旧地理A』、『旧地理B』
1科目選択 60 分
2科目選択 130 分
(うち解答時間 120 分)
公民 『旧現代社会』、『旧倫理』、『旧政治・経済』、
『旧倫理、旧政治・経済』
数学① 『旧数学Ⅰ』、『旧数学Ⅰ・旧数学A』 70 分
数学② 『旧数学Ⅱ・旧数学B』、『旧数学Ⅱ』、
『旧簿記・会計』、『旧情報関係基礎』
70 分

新たな出題科目『情報Ⅰ』については、現行の教育課程における選択必履修科目「社会と情報」「情報の科学」に対応する経過措置を講じることとする。経過措置科目を出題するか、『情報Ⅰ』の試験問題の中に選択解答できる問題を出題するかは、今後検討する。
また、理科については、必要に応じて、現行の教育課程履修者が選択解答可能な問題を出題する場合がある。

出典:https://www.dnc.ac.jp/albums/abm.php?d=33&f=abm00003223.pdf

また経過措置科目に関しては、全科目が得点調整の対象となるようです。

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